自然の恩恵に浴して過ごしやすい家に

 

敷地や間取りに合わせて様々な工夫を施し、夏は涼しく冬は暖かく過ごしています。

 

 

冬に暖かく過ごすための9の工夫

窓がとても多いので、窓まわりの対策に力を入れました

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  1. 窓ガラスはアルゴンガス入りのLow-eタイプに
    窓ガラスは、断熱性の高いアルゴンガス入りのLow-eガラスにしています。なるべく日射熱を得られるように、遮熱タイプにはしていません。
  2. 窓本体の断熱性を高める
    窓本体は熱伝導率の低い木製にして、さらに外壁に被さるように取り付けています。
  3. 窓を隙間の少ないつくりに
    気密性の高い木製サッシはコスト面で採用できませんでしたが、枠を気密性の高い形に加工して、気密ゴムを入れています。また、通風・出入り・窓拭きのために開閉が必要なところ以外は、気密性を高めやすいFIX窓にしています。
  4. 窓にハニカムスクリーンを取り付ける
    2重の空気層がある断熱性の高い商品を選んでいます。日が差したらスクリーンを上げて日射熱を十分に取り込み、日が落ちたらスクリーンを下げて窓の断熱性を高めています。
  5. 家の表面積を小さくする
    吹抜けに開放感があるので、その分まわりの部屋は天井を低くして、家の高さを抑えています。平面の形も凹凸が無くコンパクトです。家の表面積が小さいので、熱のロスを抑えられます。
  6. 部屋の堆体積を小さくする
    5.の工夫と合わせて、吹抜けの上の天井も低くして、ワンルームの部屋の体積を小さくしています。空調が効きやすくなります。
  7. 大きな窓から離れて暮らす
    大きな窓のそばは外界の影響が大きいので、3畳の玄関・眺めの部屋・犬の部屋(夏は移動)・室内物干し室にして、長い時間を過ごすLDK・書斎・寝室との間を間仕切りできるようにしています。
  8. ワンルームを13部屋に間仕切り
    7.も含めて、1階も2階も吹抜けのまわりをロールスクリーンで間仕切り、2階はカーテンで6部屋に間仕切りできます。合計13部屋に分けられるので、空調を効かせたい範囲を自由に選べます。布1枚の間仕切りなので、内側と外側の温度差は1~3度程度ですが、長い時間を過ごす部屋では効果を実感します。一方で、浴室やトイレを使う際には、温度差が小さいので体への負担がありません。
  9. 大きな窓の前は蓄熱する床に
    1階の大きな窓の前は、日射熱を蓄熱できるコンクリート下地のタイル貼りにしています
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夏に涼しく過ごすための6の工夫

冬に暖かく過ごすための工夫に加えて、夏ならでは工夫をご紹介します。

  1. 2階の屋根を大きく張り出す
    夏は2階にほとんど日が差しません。
  2. 落葉樹で日差しを遮る
    公園は落葉樹の高木で覆われており、庭にも落葉樹を植えているので、夏は1階にもほとんど日が差しません。
  3. 家のまわりに土を残す
    家のまわりは木陰の草地なので。照り返しがほとんどありません。
  4. 風通しがよい
    3方向の窓から家の隅々まで風が吹き抜けます。
  5. 窓の外に簾を下げる
    木漏れ日も家の中に入らないように、夏は窓の外に簾を下げています。
  6. 屋根からの熱を防ぐ
    屋根の真下に通気層をつくり、軒裏から屋根の頂点へ自然に熱気が抜けるようにしています。その下の断熱材は基準の厚みの1.5倍にしています。

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冷暖房の方法と費用

冷暖房の器具は?

  • エアコン

    地下1階と1階のキッチンにエアコンをつけています。リビングと寝室にも増設できるようにコンセントをつけています。

  • 床暖房

    1階のダイニング・リビング・書斎の3か所にガス温水式床暖房を入れています。

 

冷暖房の設定は?

  • 真冬でもお天気のよい日中は暖房いらず

    お天気が良ければ、寒い日でも1階で20度位、2階は日当たりが良いので22度位になります。室温は低めでも、夕方まで部屋の奥まで日が差し込むので、輻射熱でとても暖かく感じます。

  • 真冬の朝晩はエアコンと床暖房

    エアコンで室温を20度位にして、床暖房を7段階中の3の設定で入れています。室温は低めでも、足元から暖かさが伝わってくるので、心地よく過ごしています。断熱性と気密性が良いので、暖房中も吹抜けの上と下の室温の差はほとんどありません。

  • 真夏はエアコンと扇風機

    外気温が高い日はエアコンで室温を28度位にして、湿度の高い日は除湿も行い、扇風機をつけています。

 

冷暖房費は?

地下の夫の仕事場が31㎡、自宅が104㎡、合計135㎡の冷暖房費は、1年間で約2万円でした。内訳は、夏の2か月で約4,000円、冬の4か月で約16,000円です。室温の設定は省エネの推奨レベルです。

※冷暖房を使わない春・秋の電気代・ガス代との差額で計算しました

 

最後に

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六角形の家は、自然を満喫できて、家族を身近に感じ、開放的で楽しいことを大切にしています。そのため窓がとても多く、吹抜けのあるワンルームになっています。夏は涼しく冬は暖かい家にするには難しいつくりなのですが、様々な工夫を施すことで、過大なエネルギーを使わずに、1年を通じて過ごしやすい家になりました